彼もフェンダーの赤いストラップだった。

この間、ライブに行った。観た。たくさんのライブハウスに、もっとたくさんのバンドが出演していた。
自分は友達に誘われていったが、観たいバンドがあった。そのバンドが出るから行くことを決めた。postmanというバンドが好きだ。インディーズの無名アーティストばかりのなか、彼らは輝いて見えた。

ずっとずっと聴いていたから楽しみだった。会場までに迷って少し遅れたけれど、地下に入る階段に漏れた音が既に心に響いた。扉を押し開けると中の人は押されてそこに空いた隙間に滑り込んだ。広いライブハウスがとても狭くなるほど人が詰まっていた。人の肩越しに見えたメンバーは格好良かった。特徴的な歌声は感情を溶かして、熱さを感じた。画面の中の人が目の前で歌っている感動は大きい。
人が多くてギターは見えなかった。髪は想像より長くて、白いシャツを着ていた。自分も髪を伸ばそうとさえ思った。明日は白いシャツを着ようと思った。
肩より上しか見えない環境で、たしかに見たのは肩からぶら下がったストラップ。

彼もまたフェンダーの赤いストラップだった。
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